この記事では、小学校受験の「親子面接」を中心に入退室の流れを紹介します。
面接のマナーや作法は一朝一夕では身につかないため、作法が自然にできるようになるまで練習を重ねることが大切です。
小学校受験 面接時の入室の流れ
まずは、面接時の入室の流れを解説します。
基本的な「入退室の仕方」や「おじぎするタイミング」や「流れ」などを紹介しますが、形にこだわりすぎる必要はないので、形にこだわりすぎず臨機応変に対応していきましょう。
例えば、入室してすぐに着席を勧められた場合は、あまりマナーにこだわりすぎずに座った方が自然です。
面接時の入室の流れ:待合室
待合室には、時間に余裕をもって到着するようにしましょう(15分~20分前くらい)
この待ち時間では、音を立てずに遊べる折り紙や絵本などで子どもが飽きないように工夫し、静かに待ちます。両親は、面接で出願書類のコピー(願書など)などを確認し、受け答えの確認をしておきましょう。
幼稚園のお友達や知人に会った時は、軽く会釈するだけにとどめておきましょう(子どもや知人に前もってそう約束しておくと、盛り上がって騒がしくなってしまうことを防げます)
この時間に保護者にアンケート記入させる小学校もあるので、筆記用具をすぐ取り出せるようにしておくと安心です。身だしなみチェックもこの時にしておきましょう。(手鏡があると便利です)
面接時の入室の流れ:入室の仕方
- 父親がノック(3回)します。(室内に通されてノックの必要がない場合もあります)
- 「お入りください」と返答があったら父親がドアを開け「失礼いたします」と言います。
- 温厚な表情で、面接官に目を合わせて一礼(15度の会釈)
- 「父親 → 子ども → 母親」の順番で入室します。(親は子どもと手をつながないように)
【小学校受験の面接では手をつながない】
幼稚園受験とは違い小学校受験の面接では、親は子どもと手を繋がないように注意しましょう。面接官に幼い印象を与えてしまうためです。面接の練習をする時から手を繋がないことを習慣づけておきましょう。
面接時の入室の流れ:入室した後(入口ドアの前)
- 母親がふり向いて両手で静かにドアを閉めます。(無理な体勢にならない範囲で面接官にお尻を向けないように。カバンを持ってるときは無理に両手で閉めず片手で閉めます)
- 父親・母親・子供が部屋に入ったら、ドアの前で3人1列で立ちます。
- 子どもが「おはようございます」あるいは「宜しくお願いします」と元気にあいさつし、父親と母親はそれに続いて「おはようございます」あるいは「宜しくお願いいたします」とあいさつしてから、全員で一礼します(30度の敬礼)
- 「父親 → 子ども → 母親」の順番でイスまで移動します。(イスの前を横切らないように)
面接時の入室の流れ:イスの横に立つ(まだ座らない)
- イスの横(下座:入口に最も近い方)に立ちます。(イスの配置やスペースなどで難しければ立つ位置は上座でも構いません)
- 父親が「受験番号、子供の名前、と両親でございます。よろしくお願いいたします」とあいさつをし、一礼します(30度の敬礼)
これに続く形で、母親と子どもが「よろしくお願いいたします」とあいさつをし一礼します(30度の敬礼)
面接時の入室の流れ:イスに座る
- 面接官に「お座りください」などと促されたら、「失礼いたします」と笑顔でひとこと言ってから一礼(15度の会釈)してイスに座ります。※荷物がある場合は、荷物を置いてから座ります。
イスに座って一息ついたところで、面接が始まります。
小学校受験 面接時の退室の流れ
次項より、面接が一通り終わり、退室するときの流れを解説していきます。
入室時の流れの説明でも書きましたが、形にこだわり過ぎずに臨機応変に対応するようにしましょう。
面接時の退室の流れ:面接終了の合図
- 面接官から、面接終了の合図の言葉(本日はありがとうございました等)があったら、立ちあがる前に、一礼(15度の会釈か30度の敬礼)をします。
面接時の退室の流れ:イスの横に立つ
- イスから立ち上がり、イスの横(入口から一番近い方)に立ちます。(子どもに起立を軽くうながすと自然です)
- 「本日はお忙しい中、お時間をいただきありがとうございました。」とあいさつをし、面接していただいた感謝の気持ちをこめて一礼(45度の最敬礼)をします。
- 入室時と同じように、「父親 → 子ども → 母親」の順番で出口のドアに向かいます。(子どもと手をつながないように)
面接時の退室の流れ:イスの横に立つ
- ドアの前で振り返り、3人一列で並びます。
- 父親が「ありがとうございました。失礼いたします」と微笑みを浮かべながらあいさつをします。続いて、子どもと母親も「ありがとうございました」とあいさつをして全員で一礼(30度の敬礼)をします。
面接時の退室の流れ:退室の仕方
- 「父親 → 子ども → 母親」の順番の順で部屋から出ます。(子どもと手をつながないように)
- 退室したら、母親は廊下で一礼(15度の会釈)して、両手で静かにドアを閉めます。(カバンを持ってるときは無理に両手で閉めず片手で閉めます)
面接時の「椅子の正しい座り方」
- いすの下座側(入口から最も近い側)に足をそろえた状態で立ちます。
- 下座(外側)の足を前に出します。
- 上座(内側)の足を前に出してから横に動かし、椅子の前に足が来るように移動させます。
- 下座の足を上座の足に引き寄せるように移動させ、いすの前で両足をそろえます。
- 衣服を整え、静かに腰を下ろす。
イスの正しい座り方ポイント(共通)
- 背筋をピンと真っすぐ伸ばしながら、顔を面接官に向けて座る。
- 視線は面接官のおでこから喉仏あたりまでの範囲に置く。
- 旦那さんとお子さんからいつサインが出てもいいように、2人を視野に入れておく。
- イスの背もたれに寄りかからないように。
- 椅子の真ん中より前の部分に座ると、背もたれを使わずに自然と背筋を伸ばした正しい姿勢で座れます。
- 座った時の脚の角度は、膝から足にかけての角度が垂直になるように。
イスの正しい座り方ポイント(父親、息子さんの場合)
- 足の幅:肩幅程度
- 手の形:軽く握りこぶしを作る
- 手の位置:太ももの上
イスの正しい座り方ポイント(母親、娘さんの場合)
- 足の幅:かかととつま先を揃えて、脚を閉じる
- 手の形:左手を上にして、指を伸ばして重ねる
- 手の位置:太ももの上
面接時の「正しいおじぎの仕方」
注意点
- 倒しすぎないこと(最敬礼の45度を超えないように)
- おじぎはスローにしすぎずメリハリをつけること
- 首だけを動かすのではなく、上体を倒しておじぎすること
- おじぎをする前後は、面接官の目を見ること
- おじぎをしながら、あいさつをしない(言葉を発してから語尾と一緒に頭を下げること)
- 何度もペコペコとおじぎしないこと
- 家族バラバラにおじぎをしないこと
正しいおじぎの仕方:体の倒し方
首だけ下げるのではなく、背すじを伸ばしながら腰から曲げて上体を倒します。
正しいおじぎの仕方:おじぎする速度・時間
上体を倒す時は素早く、戻すときはゆっくりとがポイント。
「1・2・3」で、素早く上体を倒す
「4」で1秒ほど停止
「5・6・7・8」でゆっくりと上体を戻す
正しいおじぎの仕方:おじぎの角度
面接で行うのは、基本的に次の3種類です。
- 会釈(15度)
- 敬礼(30度)
- 最敬礼(45度)
正しいおじぎの仕方:おじぎする時間
1秒で倒して、1秒止めて、1秒で戻す。
正しいおじぎの仕方:おじぎする時の足と手の位置
- 男性(父親、息子)
足:立ち方かかとをくっつけて、爪先を30度開く
手の位置:指をピンと伸ばし、手を脚にそわせながら太ももの横に掌をくっつける - 女性(母親、娘)
足:足は開かずにそろえる
手の位置:太ももの前で自然に両手をそろえ、左手が上になるように右手に重ねます
小学校受験 面接の作法(マナー)の注意点
- 子どもとあいさつを合わせること
- 子どもにあいさつをさせようとして、頭を押さえつけるなどしないように
- 父親や子どもがうまく受け答えできなくても、母親が横から過剰に口出ししすぎないように。
- 面接がうまくいかなくても、父親や子供に怒らないように。小学校の中ではどこから見られていてもおかしくありません。
小学校受験 面接の予備知識
- ノック不要の小学校も多い
順番が来たら面接室に通されるためノックが不要の小学校も多いので、練習と違う流れになっても動揺しないようにしましょう。 - 荷物の置き場所
入口付近に荷物置き場がある小学校が多いです。もし荷物置き場が用意されてなくて、小学校からの指示もないときは面接室に持ち込み、着席するイスの横に置きます。
面接の入退室の流れやマナーまとめ
細かく書いたので難しそうに感じるかもしれませんが、面接では回答内容だけでなく、面接を受けるまでの流れや退出までも見られますので、ぜひ参考にしてください。
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